排水処理とは
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排水処理は地球を救う
「排水処理、その特徴・効果」
排水処理技術向上の重要性
排水処理技術の向上が期待される背景としては、日本における公共用水域の現状水質をみると、有機汚濁の代表的な水質指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)の環境基準の達成率は、以前に比べれば、改善されてきていますが、未だに決して良好な水準にあるとはいえず、今後も排水処理技術による水質改善が必要です。
排水処理の対象として、「水質汚濁防止法」と瀬戸内海の環境の保全を目的とした「瀬戸内海環境保全特別措置法」では、公共用水域の水質汚濁を防止するため、健康を害するおそれのあるもの、または生活環境に害をもたらす可能性のあるものを含んだ水を流す施設を「特定施設」として定めています。
排水処理が必要な工場や事業場は特定施設の対象となり、水質汚濁防止法に基づく届出や排水基準の遵守が義務付けられています。
排水処理設備を有する水質汚濁防止法や瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく届出が行われた特定事業場の数は、平成27年3月末現在で26万件、近くあります。しかしこの排水処理が必要な対象中、BOD・CODなどの生活環境項目にかかる一律排水基準が適用される事業場(1日あたり平均排水量50 m3以上)は3万ほどで、特定事業場の大半は、排水処理、排水規制のない小規模な事業場(1日あたり平均排水量50 m3未満)になっています。しかし近年、このような小規模事業者にも排水処理による自主規制を求める自治体も増加傾向にあります。
排水処理の必要性
排水処理が必要な理由は、自然環境の保護はもちろん、人体への健康的な安全性を担保していくためです。したがって、排水処理からの排水基準はこれらを保全するために設定されています。
排水が透明な水であっても、水質基準値を満たしていなければ放流できません。逆に多少の濁りがあっても排水基準数値を満たせば排水放流できます。
排水処理設備の役目は排水を放流することができる水質にすることです。
工業用水・下水処理のコストは?
(排水処理設備の有用性)
排水処理施設を設けず、例えば500㎥/日で取水し、そのまま放流を行う場合、工業用水+下水処理料の課金により合計経費は数年間で膨大な累積経費となります。
排水処理技術により、工場排水を浄化処理し、中水として70%リユースを行うと、節水効果として大きな経費節約となります。また、廃水処理の能力が不足し、工場排水の希釈処理し放流を行うよりも、排水処理浄化設備を能力アップする投資を行い節水するほうが、大幅なコストダウンに繋がります。
排水処理を十分に行わず、希釈で対応することを禁じている自治体もあります。
排水処理の対象、排水基準とは?
排水水質基準の代表的な種類
排水処理分析での重要項目 その1
(pH・ペーハー) 酸性・中性・アルカリ性
pH7付近が中性でpH6・5・4と数値が低くなると酸性が増化し(ペーハーが低い)、同様にpH8・9・10と数値が高くなるとアルカリ性が増化します(ペーハーが高い)。pHの数値が1違うごとに、中性の水で希釈する場合、約10倍の濃度変化を意味します。 (pH7・pH10を比較すると、1000倍になりpH12だと100000倍濃度が違うこととなります。)排水処理の水質基準対象になります。
排水処理分析での重要項目 その2
(SS) 濁度
浮遊固形分:有機物等の固形物混入・色の濃さ・濁りを総合的に数値化したもの。排水処理の水質基準対象になります。
排水処理分析での重要項目 その3
(BOD) 生物的酸素要求量
数値が少ないほど酸素消費量が少なく簡単に有機物を微生物分解できる事になり、浄化された水ということができます。有機系汚濁物質を細菌が食物連鎖により分解する時に使う酸素の量を測定し数値化したものです。排水処理の水質基準対象になります。(河川放流)
排水処理分析での重要項目 その4
(COD) 化学的酸素要求量
有機系化学成分(薬品性分)混入程度を意味します。汚濁物質を細菌ではなく、化学薬品(酸化剤)を用い水中の汚濁物質を分解し、間接的に汚れの程度を測定し数値化します。酸化剤に日本ではマンガンを使用しますが、海外の殆どの国ではクロムを酸化剤として使用した場合の数値を採用しています。排水処理の水質基準対象になります。(海洋放流)
排水処理分析での重要項目 その5
(T-N) 全窒素
水中に含まれるすべての窒素量を数値化したもの。硝酸体・亜硝酸体・アンモニア体窒素などの合計を数値化します。排水処理の水質基準対象になります。(海洋や河川の河口が規制対象湾内の場合)
排水処理分析での重要項目 その6
(T-P) 全燐
リン成分を合計(トータル)し数値化。
排水処理の水質基準対象になります。(海洋や河川の河口が規制対象湾内の場合)
※1 これらの水質基準数値のpHは中性(7近辺)が基準で、他にSS、BOD、COD、T-N、T-Pの数値が小さいほど環境汚染を防止でき、数値が大きいほど河川・湖沼の富栄養化や地下水汚染を引き起こす原因となり生活環境にも多大な影響を及ぼします。
排水処理分析での重要項目 その7
(N-ヘキサン) ノルマルヘキサン抽出物質
油系の汚染は魚貝類などの死滅を発生させる環境負荷が極めて高く、鉱物油類は動植物油脂類と比べて分解しにくいため、長期間環境に悪影響を及ぼすので、より厳しい基準値が設定されている。鉱物油類の基準は5mg/l 動植物油脂類の基準は30mg/l ノルマルヘキサン抽出物質は、油分系による汚染を表す指標。排水処理の水質基準対象になります。
※2 水質汚濁法排水規制とは別に地方自治体独自の条例でpH 5.8~8.6、SS 30、BOD 20ppm、COD 40ppm、窒素 45mg/L、燐 6mg/Lの規制が2021年4月より罰則規制施行される地域も発表される等、排水規制は年々厳しく制限されています。
※3 排水放流基準の法規制数値を厳しい順に並べると海・河川 ・下水放流となるが畜産・酪農の液肥畑散布は規制値がはっきりとしていない。
水質浄化処理テストの必要性
排水処理ラボテストの必要性
排水処理が可能な検体かを判断するため、当社の場合、それぞれの排水現場で排出される検体に対して排水処理ラボテストを行い、濃度計量証明書により排水の水質浄化確認をおこないます。
たとえ排水処理の対象の業種・呼名が同じであっても、使用する薬品・洗剤・濃度等の成分・気象環境・バクテリア反応状況などにより、排水検体が同一条件を示す事はありませんので、必ず浄化確認ラボテストが必要です。通常は排水処理の基準数値として、BOD・COD・SS・pH・n-Hxの数値を測定します。通常は排水処理設備の改善・能力アップが中心ですので、改善数値の目安が判定できます。新設設備時に水質保証数値を決定する際にも重要です。
排水処理ラボテスト方法
排水処理ラボテストの方法ですが、テストを行う現場の排水を80リットル(20Lポリ缶×4缶)取水いただき、的確な浄化処理方法を当社で検討します。
通常、オゾン・マイクロナノバブル処理を適切な滞留時間に合わせて行います。
排水処理の放流水のBOD・CODをもう少し下げたい場合や、原水のBOD・COD・TOCをたたいて、前処理したい場合などに応用されます。
オーザック(OZAC)排水処理システム(特許取得済)をトータルで行う場合は、後処理として、このあと活性炭含有特殊担体ACBキャリアによる生物処理試験を続けて行います。
テスト水を原水・中間水・処理水として、水質分析により、浄化効果を比較、確認します。そのテスト結果をベースに、現場状況・顧客のご希望を考慮した排水設備のご提案・お見積もり作業を行います。
場合によっては、排水処理の現地テストを行い判断するケースもあります。
浄化処理テストによる結果の判断
排水処理ラボテストの必要性
放流水に対する浄化処理ラボテストの数値が各地域の水質汚濁法排水基準をクリアーしている場合や目的が原水の前処理の場合には、弊社の排水処理装置を既設の水槽に投込み設置することで目的の達成が可能となります。
オゾン・マイクロナノバブル処理による原水前処理後、ACBキャリア生物処理をおこなっても、浄化処理ラボテスト数値がクリアーしていない場合は、その処理水にさらに促進酸化処理をおこなうなどハイブリット排水設備の構築が必要となりますが、その促進酸化処理にも弊社にて対応可能です。
それでも浄化が難しい排水の場合は産業廃棄物処理となります。(畜産・酪農排水処理の場合のみ液肥として畑に還元が可能になります。)
処理水の水質が排水基準に対して多少の数値オーバーの場合、第八次総量規制範囲内であれば地下水・雨水・水道水と希釈して放流が可能ですが上記の通り、弊社ではオゾン・マイクロナノバブル処理+UVなどの促進酸化処理により、希釈を行わないで、オーバー数値を規制値内にする技術を現有設備(水槽)への投込み設置で提案できます。
排水処理装置の価格算定要素とは?
排水処理ラボテストの必要性
排水処理装置のお見積については、浄化処理ラボテスト結果や排水の性状・現場状況・顧客ご希望事項により異なりますので、其々の現場に対応したお見積もりを提案させていただきます。
排水処理システムに関し、弊社の場合は基本的に水槽などの増設は行わず、現有設備(水槽)に排水処理装置を投込み設置することでの対応を基本とするため、一般的な同じレベルの能力アップに対する他社コストよりも安価に対策することが可能です。
排水処理設備によりある程度浄化され、汚染状態が軽微で、放流水量が少ない場合には、さらに安価にご提案できます。
排水処理に際し、難分解性物質を含む(畜産・酪農排水・メタン発酵消化液・化学系工場排水(高分子剤・洗剤を多量に含む排水、焼酎廃液など) 高濃度処理にオゾン・マイクロナノバブル処理は最適です。
悪臭を放つ現場の場合にも、オゾン・マイクロナノバブル処理は最適です。排水の臭気をオゾン脱臭により、元から絶つことができる技術ですので、従来、使用してきた脱臭設備は不要となります。
排水処理に伴う電気設備・水道設備・排水設備・土木工事は現場により設置工事費用が異なり、積算が必要となります。このような費用はお客様の出入りの工事業者でお願いしてもかまいませんし、適切な業者がいないという場合は、弊社より適切な工事業者を紹介させていただきます。
弊社の場合、排水処理用の計測器も最先端のセンサ類をご対案可能です。
排水処理装置用水質計としては、
インラインBOD・COD・TOC測定器、光学式DO計、pH計、ORP計、濁度計、溶存オゾン濃度計、オゾンリーク気相検出濃度計など、弊社、排水処理システムに最適な製品をラインナップし、ご提案可能です。
排水処理方法(浄化方法)の種類について
1)産業排水処理と循環水処理の相違点
食品工場、化学工場、製紙工場はじめ各種工場排水、畜産・酪農など汚濁物質を含む排水が、排水処理装置入口から水質浄化を行いながら、ワンパス処理で出口に向かって浄化を行う事を、排水処理装置(システム)として考えます。この場合はオーザック(OZAC)排水処理システム(特許取得済)をご提案いたします。
一般的に汚濁物質を含む排水は、発生した日に排水処理を行いますが、難分解性の処理の場合には滞留時間を何日もとって、排水処理を仕上げるケースもあります。
クーリングタワーなど循環水処理は閉鎖された循環水路内で水質改善を長時間で処理し設備コストを低く抑えた処理方法になります。
2) 循環水処理の場合
循環水総貯水量とは、設備配管内に貯まっている水・チーラー内に貯まっている水・クーリングタワー内に貯まっている水など、設備に使用されている総貯水量を意味します。
排水処理の手法として、薬品を使用しないでマイクロ・ナノバブル処理を行なうことで、スライムの発生・レジオネラ菌・藻の繁殖を防止します。また、配管内の防錆効果もあります。マイクロ・ナノバブル処理は洗浄効果を高めることは可能ですが、無機系のスケールの付着防止効果については限定的です。
排水処理の手法として、循環水配管内・熱交換器内のスケール付着による閉塞を防止する場合には、電磁式のスケール防止装置などを併用することで対応できる場合もあります。
循環水配管内・熱交換器内のスケール付着による閉塞については、無機スケール剥離洗浄剤
パワークリーナーDBで循環洗浄することで、閉塞した配管を復帰することが可能です。
スケールを完全に除去し、配管を復帰することで、熱交換効率が向上して循環ポンプ運転負荷軽減により節電に繋がります。
3) 池・沼・湖・ダム湖の浄化処理
池・水景施設・沼などの数百㎥クラスまでの比較的小さな閉鎖系水域は、マイクロ・ナノバブル装置設置後、浄化処理時間が短いため数日から2週間程度で処理できる可能性があります。浄化処理が不要で藻対策がメインとなる場合は殺藻装置フレクシダルによる対応が現実的となります。
池・水景施設・沼など10,000㎥クラスの大きな閉鎖系水域はマイクロナノバブル装置設置後、浄化処理時間を1~3ヶ月程度は必要となると思われます。殺藻装置フレクシダルの併用も有効性が高いと思われます。
4) 産業排水処理の場合(工場排水・畜産排水等)
オーザック(OZAC)排水処理システム(特許取得済)
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システムの概要
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活性汚泥法とオーザック排水処理(特許取得済)の比較
オーザック(OZAC)排水処理装置(特許取得済)比類なき特長
- 現状の設備(水槽)に装置を投入するだけで、BOD・COD・TOCの低減が可能
- 汚泥が殆ど発生しないため、沈殿槽不要で河川放流を実現
- 排水につきものの臭気が発生しない(臭気対策に抜群の効果!)
- 薬品激減、余剰汚泥が殆ど発生しないため、ランニングコストを大幅にカット
- 同じ水槽で処理能力を従来の2倍以上にアップできる
- 油やSSといった従来の水処理が苦手な部分を得意としている。
- 薬品を使用しない処理、電力的にも省エネな処理を可能にする
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